この記事の結論
- 鳥の鳴き声は、大きく「さえずり」と「地鳴き」の2種類に分けられる
- さえずりは、繁殖期のオスがなわばり宣言や求愛のために出す節回しのある鳴き声とされる
- 地鳴きは、さえずり以外のすべての鳴き声で、普段の呼びかけ・呼び鳴き・警戒音など状況に応じて使い分けられる
- 呼び鳴きは、姿が見えない不安や「構ってほしい」という気持ちのサインとされる、地鳴きの一種
- いつもと違う鳴き方や、鳴き声そのものが小さく元気がないときは体調不良のサインの可能性もある
鳴き声トラブルの記事では、近隣への配慮や音量を抑える工夫を中心に紹介しました。
今回はトラブル対処という視点からいったん離れ、鳴き声そのものが持つ意味に焦点を当てます。
鳥類の鳴き声は、大きく「さえずり」と「地鳴き」の2種類に分けられ、それぞれ機嫌や気持ちを読み取るヒントになるとされています。
1. 鳴き声は小鳥からのメッセージ
小鳥は言葉を話せない分、鳴き声や仕草で気持ちを伝えていると考えられています。
鳥類の鳴き声を扱う一般的な分類では、「さえずり」と、それ以外のすべての鳴き声を指す「地鳴き」の2つに大きく分けられると紹介されています。
地鳴きはさらに、普段の呼びかけ・呼び鳴き・警戒音といった具合に、状況に応じていくつかの表情を持つとされています。
すべてを完璧に区別できなくても、この大まかな分け方を知っておくだけで、日々のコミュニケーションが少し変わってくるかもしれません。
種類別の比較記事で紹介したとおり、鳴き声の傾向は種類によっても差があります。
セキセイインコはインコの中では声量が小さい部類とされる一方、オカメインコは音量自体が大きめの個体が多いと紹介されています。
文鳥は4種の中では比較的静かとされ、カナリアはオスのさえずりを聞かせるために品種改良されてきた歴史がある種類です。
2. さえずり、機嫌がいいときやなわばりを主張するとき
「さえずり」は、節回しのある複雑な鳴き方を指す言葉です。

オスに多い、なわばりや求愛のさえずり
性別の見分け方の記事でも触れたとおり、さえずりはオスに出やすい鳴き方だとされています。
主に繁殖期に、なわばりを主張したり、パートナーや飼い主に対して気持ちをアピールしたりするときに出ることが多いといわれています。
機嫌がよく、リラックスしているときにもさえずることが多く、朝の日課のように毎日決まった時間にさえずる個体も少なくありません。
小さな声でつぶやくような「ぐぜり」
若い個体や、まださえずりを覚えている途中の個体は、小さな声でぼそぼそとつぶやくように鳴くことがあります。
これは「ぐぜり」と呼ばれる、完全なさえずりとは区別される鳴き方で、成長の過程で見られる自然な行動だとされています。
3. 地鳴き、状況に応じて使い分けられる鳴き声
「地鳴き」は、さえずり以外のすべての鳴き声をまとめて指す言葉です。
繁殖期以外の鳴き声のほとんどはこの地鳴きにあたり、警戒や威嚇のとき、仲間を呼ぶときなど、状況によっていくつかの表情を持つとされています。
普段の地鳴き、仲間や飼い主とのコミュニケーション
日常的に耳にする「ピッ」「チュッ」といった短い声の多くは、この普段の地鳴きにあたります。
仲間同士の位置確認や、飼い主に対する軽いあいさつのような意味合いを持つとされています。
誰かに向けているというより、独り言のようにぽつぽつと鳴いていることもあります。
特に威嚇のポーズや落ち着かない様子を伴わない小さな声であれば、リラックスしているサインの一つと捉えて問題なさそうです。
呼び鳴き、姿が見えない不安や構ってほしい気持ちのサイン
「呼び鳴き」は、地鳴きの一種で、大きな声を繰り返し出して飼い主を呼ぼうとする鳴き方です。
飼い主が別の部屋に移動した直後などに鳴き始めることが多く、姿が見えなくなった不安を伝えていると考えられています。
群れで暮らす習性を持つ鳥にとって、仲間の姿が見えなくなることは本来なら警戒すべき状況にあたるとされています。
飼い主がそばにいても、放鳥してほしい、構ってほしいという気持ちから呼び鳴きが出ることもあります。
呼び鳴きそのものへの具体的な対処法は鳴き声トラブルの記事で詳しく紹介しているので、音量が気になる人はあわせて確認してみてください。

警戒音・威嚇の鳴き声、機嫌が悪いときのサイン
短く鋭い声や、いつもより低くこもった声も地鳴きの一種で、警戒や不快感を表しているサインだとされています。
羽を逆立てたり、体を大きく見せるように翼を広げたりしながら鋭い声を出しているときは、威嚇のサインだと考えられています。

多頭飼いの記事で紹介したとおり、他の鳥や人が縄張りに近づいたときに、こうした声が出やすいとされています。
突然の物音や急な動きに驚いたときも、短く鋭い悲鳴のような声を出すことがあります。
この声が頻繁に出るようであれば、ケージの置き場所や周囲の環境にストレスの原因がないか見直してみるとよいかもしれません。
個体差があることも知っておく
ここまで紹介した鳴き方のパターンは、あくまで一般的に紹介されている傾向です。
同じ状況でも、よく鳴く個体もいれば、ほとんど鳴かずに過ごす個体もいて、個体差の幅は思っている以上に広いとされています。
「この声はこういう意味のはず」と決めつけるより、普段の様子と見比べながら、その子なりの鳴き方のクセを少しずつ把握していく姿勢のほうが実際には役立ちます。
4. 鳴き方の早見表
ここまで紹介した鳴き方を、早見表として整理しておきます。
| 鳴き方 | 声の特徴 | 考えられる気持ち | 飼い主の対応 |
|---|---|---|---|
| さえずり | 節回しのある複雑な鳴き声 | 機嫌がいい、なわばりや求愛の主張 | そのまま見守ってよい |
| 普段の地鳴き | 短く小さな「ピッ」「チュッ」 | あいさつ、独り言のようなリラックス | そのまま見守ってよい |
| 呼び鳴き | 大きな声の繰り返し | 姿が見えない不安、構ってほしい | 落ち着いてから応じる、対処法は別記事参照 |
| 警戒音・威嚇音 | 短く鋭い、低くこもった声 | 警戒、不快感、驚き | 周囲の環境やストレス要因を見直す |
5. 鳴き方がいつもと違うときは注意
ここまで紹介してきたのは、あくまで健康な状態での鳴き声の傾向です。
普段よく鳴く子が急に鳴かなくなった、声がかすれている、鳴き声そのものに元気がない、といった変化には注意が必要です。
鳴き声の変化は、体調不良のサインとして現れることもあるとされています。
「今日は静かだな」で済ませず、健康チェックの記事で紹介した羽の状態やフンの様子などもあわせて確認してみてください。
ぐったりしている、呼吸が苦しそうといった様子が見られる場合は、様子見をせずすぐに動物病院へ相談しましょう。
6. まとめ
鳥の鳴き声は「さえずり」と「地鳴き」の2つに大きく分かれ、地鳴きはさらに普段の呼びかけ・呼び鳴き・警戒音という表情を持ちます。
すべてを完璧に聞き分けようとしなくても、「いつもと違うかどうか」に気づけるようになるだけで、日々の変化に気づきやすくなります。
- さえずりと地鳴きの違い、地鳴きの中の呼び鳴き・警戒音の見当がついている
- 呼び鳴きが不安や構ってほしい気持ちのサインになりうることを知っている
- いつもと違う鳴き方に気づいたときの考え方がなんとなくわかっている
毎日の鳴き声を、ただの「音」ではなく「メッセージ」として聞いてみると、新しい発見があるかもしれません。
今日から、鳴いているときの様子や状況もあわせて観察してみてください。
今日のアクション
- 今日鳴いた声が、さえずり・普段の地鳴き・呼び鳴き・警戒音のどれに近いか意識して聞いてみる
- いつもと違う鳴き方や元気のなさに気づいたら、健康チェックの記事もあわせて確認する
- 呼び鳴きが気になる場合は、鳴き声トラブルの記事で対処法を確認する
次に読むべき記事
- 鳴き声トラブルへの具体的な対処法は鳴き声トラブル、近隣への配慮とうるさくさせない工夫へ
- 健康チェックの方法は健康チェックの方法、体調不良のサインの見分け方へ
- 種類ごとのさえずりの特徴はインコ・小鳥の種類の違いは?セキセイインコ・オカメインコ・文鳥・カナリアの特徴比較へ
- 多頭飼いを考えている人は多頭飼いを考える前に知っておきたいこと、相性・馴染ませ方へ
- この記事は「エサとお世話の基本」の章の追加記事です。章の記事一覧はこちら


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